Chromebookでは、Play Storeのアプリがインストールできて、起動します。
このことについて、ちょっと誤解の多そうな点を開発者視点から説明してみたいと思います。
Androidアプリが動く、という表現は、半分正しくて、半分正しくないと思ってください。

実はGoogleは、2016年にAndroidアプリがChromebookで起動可能になってから、Google I/Oで毎年のようにChromebookに対して適切な振る舞いをするように、Androidアプリ開発者に求めています。
去年のGoogle I/Oの動画なんかも非常にわかりやすいです。

まず、基本的にはAndroidアプリとして、NativeのUIパーツを使用して、Nativeの挙動に任せていれば、Chromebookでも変な挙動はしないはずだから、できるだけ標準部品使ってね、という話。
基本的にはChromebook向けに、UIをカスタマイズするのではなくて、Androidアプリとしてきちんと作っていてくれれば大丈夫ですよ、と。

実際、Androidアプリとしても、キーボード操作をちゃんと有効にしよう、とか、ショートカットキーをきちんとハンドリングしよう、とかそういった事は言われてきました。
実は、Androidにキーボードとマウスを繋いだら「まとも」に作ったアプリは動作していたのです。
まぁ、何度も繰り返し言っていることが物語っているように、なかなか徹底は出来ていませんが。

総合的に、Androidアプリ作成時に、下記のような事を念頭において作っていく事になります。

  • ドラッグ&ドロップ
  • 動的な画面のリサイズ(Androidでの画面分割対応とは異なります)
  • キーボード入力の適切なハンドリング(+ 使用しないキー入力はちゃんと無視しよう)
  • x86のバイナリもちゃんと作ろう

なので、実際には、Play Storeでインストールできるアプリケーションは、単なるAndroidアプリもありますが、それだけではなく、 Chrome OS用のカスタマイズが入ったAndroid/Chrome OS用アプリ になっています。

なお、過去はAndroidアプリは画面タッチができるChromebookでしかインストールできないという制限がありましたが、現在は ほとんどのAndroidアプリ(明示的にタッチスクリーンを要求しないアプリ) はandroid.hardware.faketouchが有効になっているほとんどのChromebookで起動するようになっているようです。

Chrome Appsが無くなる近い将来、その代わりを果たすのは、理想としてはPWA、現実としてはPWAとAndroidアプリになると思っています。
僕も、開発者として、色々作っていきたいですね。
せっかくプログラミングできる端末なので。